着衣は、ウキフカセ釣りで生じる様々な危険から体を守ってくれます。安全に釣りをするうえで不可欠な装備なので初心者さんは必ず目を通してくださいね。また、実際に筆者が体験した危険なエピソードもつけていますので、ぜひ皆さんも筆者の経験をうまく活用して身を守ってください。
帽子
帽子は、日光、飛来物から頭を保護してくれる機能があります。装着必須です。また、偏光レンズをかけているときは、偏光レンズの見やすさが向上するというメリットもあります。
◆メーカーについて
なんでもいいです。釣り用じゃなくてもOK。
◆価格について
最安クラスで問題ありません。
※筆者は、過去、隣のファミリー(子供)の頭に針が刺さり、針にカエシがあるため抜けなくなり、病院に行った現場を目撃したことがあります。その後は不明ですが、怖い思いをしたと思います。皆さんも頭はしっかり守りましょう。
また、筆者が子供の頃、帽子を付けずに岩と砂場の混じった場所で磯遊びをしており、思いっきりこけて頭から行きました。運よく砂場に頭を打ったので大したことにはなりませんでしたが、岩に当たっていたら大ごとでした。万が一の転倒に備えて帽子は必ず着用しましょう。
偏光レンズ
左:眼鏡に後付けできるクリップタイプ 右:通常の偏光レンズ
偏光レンズを使うことで、水中をより見ることができます。初心者にはなくてもいいです。が、代わりに目を守るために眼鏡or伊達眼鏡の着用をお勧めします。他のアウトドアで偏光レンズを使っている方は、それを転用できます。
◆色について
各色事に特徴がありますが、1本目はグレーが違和感なく使えるのでお勧めです。
◆可視光線透過率について
明るいか、暗いかの違いです。好みで構いません。水中の見やすさに大きな変わりはありません(体感)。安価なものだと可視光線透過率が表記されていない製品も多いですが、どれも問題なく使えました。
◆価格について
最安クラスで問題なく使用できます。筆者は眼鏡を付けているので1〜3千円のクリップタイプを使用しています。安いけど全然実用に耐えますよ。
・度なしタイプ:3000円程度~
・度付き偏光眼鏡:1万円以上
・既設の眼鏡にクリップでつけるタイプ:1000円以上
※筆者は直接目に針が刺さる等を聞いた・見た経験ありませんが、万が一発生した場合の危険度が大きすぎるので眼鏡などで必ず目は守りましょう。
ライフジャケット
ライフジャケットは、落水時に浮くことで命を守る必須装備です。ボンベで空気を張る膨張式と浮力材で浮くタイプの固定式がありますが、磯釣り師のあなたは膨張式を選んではいけません。必ず固定式を使用してください。(上記写真は固定式です。)膨張式は、落水の際に磯など硬いものに当たると穴が開き、穴から空気が逃げて浮かばなくなるというリスクがあります。また、固定式はポケットに釣り道具を収めることができ、非常に便利です。身につける収納ボックスと言う感覚ですね。
◆収納について
ポケットが複数あるものがおすすめです。
◆メーカー
多くのメーカーが製品を出しています。釣りメーカーが出しているフカセ釣り用のものが良く考えられており予算があればおすすめです。
◆価格
最低5千円~です。(ライフジャケットの機能的には、最安でも大丈夫。)
ただし、フカセ釣り用で1万5千円以上であれば収納が多くなりかなり使いやすくなります。
※渡船に乗っている間は、ライフジャケットの着用は法律で定められています。が、桜マークの認証はついていなくて大丈夫です。(基本的に固定式は桜マーク認証ついていません)船釣りをする場合は桜マークの物が必須です。(2024年9月現在)
※筆者の周りに落水を経験した人がいます。 自分も時々行く場所なのですが、足場もよくなぜここから落ちるのか、と正直思います。ですが色々と落水のエピソードを聴くと、落水するのは足場の良いところのほうが多いので、足場がいいからライフジャケットは不要だなぁ。と安易に考えないようにして頂けたら幸いです。
ウェア
服は着ていれば何でもいいですが、汚れてもいい服にしましょう。 転んだり、日焼けをするため、たとえ夏場であっても長袖を推奨します。 筆者は部活で使っていたウインドブレーカーをずっと着ています。
手袋
手袋は、防波堤であればなくてもいいですが、磯に行くなら手袋は必須です。 ポイントを探すため磯を動き回ることになり、移動の際には磯に手をつくことがあります。磯にくっついている貝殻等は鋭くなっていて非常に危険です。また釣った魚の鋭利な部分からも手を守ってくれます。
◆耐久性について
価格が高ければ耐久性が良い、というわけではないので注意が必要です。
◆3本カット5本指カットか
どちらでも構いません。筆者は3本カットのほうが好きです。3本カットは、手のひらサイズの魚を比較的安全に手に乗せることができ、素早くリリースできます。
◆メーカーについて
釣具屋さんに置いてあるものなら何でもOKです。
◆価格について
入門クラス程度(3000円以下)がおすすめ。
ハイエンドクラスは、非常に使いやすいのですが生地が薄く、耐久性が高くない欠点を抱えています。ハイエンドクラスは磯に慣れた上級者向けです。
磯靴
防波堤であれば履きなれた靴でもいいですが、磯に行くなら磯靴は必須です。 ポイントを探すため磯を動き回ることになり、滑ると落水の可能性もあります。信頼できる靴を履きましょう。
◆長靴タイプか運動靴タイプか
運動靴タイプ(上記写真)をお勧めします。磯ではポイントを探すために歩きます。ポイントを変えることもしばしばありますが、運動靴タイプの方が圧倒的に疲れません。波しぶきが来て足元が濡れることもあまりありません。また、よほど海況、場所が悪くない限り少し濡れても蒸発してくれます。
◆靴底の種類について
フカセ釣りのハイシーズンである春は、各種海藻が多いのでフェルトスパイクタイプをお勧めします。(フェルトは濡れた海藻に強い、スパイクは岩場に強い。フェルトスパイクはバランスタイプ)
◆価格について
入門クラス(3000円程度~)で構いません。耐久性は高くありませんので靴が滑り始めたら早めの交換をお勧めします。
※筆者は靴底が消耗した磯靴を使い続け、ある日磯で滑りに滑り、怖い思いをしたことがあります。消耗品として定期的な靴(靴底)の交換を推奨します。命がかかるので滑り出したと思ったら早めに交換しましょう。
※筆者はいいポイントに入るため海の中にズボズボ入ってその先の岩で釣りをすることがあります。その濡れる場合でも運動靴タイプを使用します。長靴だと濡れないかもしれませんが歩きにくさから転倒するリスクがあり危険だと感じています。(海にズボズボ入るのは初心者さんには危険なのでやらないでください)
まとめ
初めての方向けに着衣類の釣り道具を選ぶポイントと、筆者の経験を記載しました。
どの着衣も価格は最安クラスで良いですから着用しておきたいところです。
また、筆者が体験・見聞きしたエピソードで実際に身を守ることが必要なんだ、と思って頂けたら幸いです。
楽しく安全に釣りを楽しみましょうね。