フカセ釣り初心者のための基本知識

 潮の流れの種類と釣り方について

潮の流れと読み方


潮の説明

この記事では、フカセ釣りでよく目にする潮の種類と特徴、釣り方を解説します。最後に潮の読み方についても一筆書いています。
長文になると思いますが、中級者までためになる内容だと思いますので、都度読んでいただけると良いかと思います。

潮の流れは大きく8種類あります。
①本流
②引かれ潮
③反転流
④当たり潮
⑤沸き潮
⑥潜り潮
⑦2枚潮
⑧潮どまり

それでは、各潮について説明していきます。

①本流

本流の絵

特徴

 釣り場周辺で最も速い潮を指します。慣れれば見るだけで判別可能。
潮通しが良いので魚が釣れる可能性大。ただ、潮流が速すぎて仕掛けがすぐに流される場所は、引かれ潮を探して釣ったほうが良い場合が多いです。

よく発生する場所

 沖磯では足元で本流が発生することもよくあります。
 地磯では主に沖に発生します。本流を直接攻めれられる地磯は多くありません。もし攻められるのであれば一級ポイントと考えてよいでしょう。
 堤防では本流を攻められる場所はかなり少ないと考えていいです。

釣り方

 本流を直接狙って流す。本流を100m流して魚が釣れることもままあります。
 本流が速すぎる場合は、仕掛けを流し続けて潮が弱い部分にたどり着くことを祈るか、あきらめて引かれ潮(後述)を釣るとよいです。

②引かれ潮

引かれ潮の絵

特徴

 本流に向かって流れる潮を差します。 本流とは違い、流速が適度な場合が多く釣りやすいです。また、撒き餌が本流に流されていくので本流の魚を寄せることができるのが強み。
本流と引かれ潮の境目では、潜り潮(後述)になっていることもよくあります。

よく発生する場所

 沖磯では、本流が近い場合、引かれ潮も攻められる場所にあることが多いです。本流の位置が遠くても引かれ潮になっている可能性があるので、本流と今釣っている潮の関係は確認しておきましょう。
 地磯では沖に流れている本流に対して手前から引かれ潮が出ていくことがあります。
 堤防も地磯と同様です。

釣り方

 引かれ潮は流しやすく、一般的なウキフカセの仕掛けで十分釣れますが、水深が深ければ水中ウキなどを使うとより確実に潮に乗ります。 
 引かれ潮に乗せ、そのまま本流に乗せても当然OKです。

③反転流

反転流の絵

特徴

本流から枝分かれして向きが大きく変わる(反転する)潮を指します。
手前に寄ってくる部分で釣るか、沖に出ていく部分で釣るかで釣りやすさが大きく変わります。地磯ではよくある潮です。

よく発生する場所

 沖磯では、本流が沖磯に当たる側と反対にできることが多いです。(カルマン渦)
 地磯では、沖に流れている本流からワンド(湾)部分に反転流が発生する場合が多いです。(上図参照)
 堤防ではあまりみられません。

釣り方

 流速が遅い場合が多く、釣りやすいです。が、沖から手前に当たってくる反転流は根掛が多くなる場合が多くて釣りにくいです。沖に出ていく方の反転流を釣れればかなり釣りやすく本流の魚にも撒き餌が届きやすいです。

④当たり潮

当て潮の図

特徴

 沖から手前に当たってくる潮を指します。 磯では手前の方が水深が浅いことが多いので、根掛が多くなり釣りにくいです。が、足元から大型の魚が出る可能性があるので侮ってはいけません。(参考釣果

よく発生する場所

 沖磯では、潮流が沖磯に当たる部分で発生します。
 地磯では、地形によっては当たり潮になる場合がありますが、少ないです。
 堤防は、潮通しの良い沖堤防で発生することがあります。

釣り方

 沖に投げて流す距離を少しずつ長くして足元を釣っていきます。周辺の水深をしっかり測定しておくと釣りにくさは軽減されます。根掛を恐れず一気に流すのもあり。(n敗)
 堤防では、根が少ないので流しやすいです。

⑤潜り潮

特徴

底層へ流れる潮を指します。この潮に乗ることができれば、仕掛けが魚がいるタナまで到達することが多いです。潮目で発生することが多いですが、正直よくわからない場所で発生することもあります。

よく発生する場所

 潮目で発生することが多いです。

釣り方

 ウキ余浮力を少なめにした仕掛けを使い、しっかり流れに乗せてウキを沈めて流していくとよいです。軽い仕掛けでも底層まで仕掛けは届きます。流れに乗ってウキ沈んで見えなくなったら、ラインを少し張り気味にしながら送り、ラインで当たりを取ります。

⑥沸き潮

特徴

 底層から潮が湧いてくる潮を指します。基本的に仕掛けが入らないのでフカセ釣りは難しいです。
 海底に変化があることが多いので、位置を覚えておくと釣りに役立ちます。

よく発生する場所

海底に変化がある場所、潮目

釣り方

近くにある潜り潮を見つけて釣るか、他の場所を釣る。

⑦2枚潮

特徴

上層と底層の潮流が大きく違う潮を指します。 ウキとサシエが違う方に行くので、釣りにくいです。

よく発生する場所

河口周辺、風が強い時、雨が降った時。地形的に2枚潮になりやすい場所も存在するようです。

釣り方

ウキを沈めて釣る。もしくは水中ウキなどで底潮を受ける面積を大きくすると緩和されます。

⑧潮どまり

特徴

潮が動かない地帯を指します。 流れのない場所に魚は少ないので、他に狙える場所があれば狙ったほうが良い可能性大。

よく発生する場所

 沖磯では、本流が沖磯に当たる側と反対にできることがある。
 地磯では、反転流の周辺に発生する場合が多い。
 堤防では、湾内に多め。

釣り方

ハリスを長くする or 、全遊動仕掛けなどで、ゆっくりをサシエを沈められる範囲を長くとり縦に釣ると良いことが多いです。

潮を読むためにはどうするか

 ここまで潮の話をすると、潮がわかれば釣れるような気がしてきませんか?実際に潮を読むには、経験が必要ですが、初心者さんでも簡単に経験を積む方法があります。
それは、いろいろな場所に仕掛けを流してみることです。エサがついてなくてもいいし、撒き餌を投げていなくてもいいです。仕掛けの流れる方向から得られる情報は多いです。 初めての釣り場や、魚が釣れないときは一度周りを見渡して、いろいろな場所に仕掛けを流してみるとわかることがあるのでお勧めです。


まとめ

 この記事では、ウキフカセでよくある潮を8つに分けて解説しました。 潮によって仕掛けや釣り方が変わってくるので、初心者さんはしっかり覚えていきましょう。
 また、潮を読むためには、仕掛けを色々なところに投げて流してみることが大事です。釣れないときは一度周辺の潮の流れを見てみてよいと思います。

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