このページでは道糸の基本的な性能について解説します。
糸の材質、糸の比重、糸の強度について章を分けて説明します。筆者の所感もついていますので是非ご一読ください。
目次
道糸の材質について
糸の材質の基本は3種類で、ナイロン、ＰＥ、フロロカーボンです。それぞれの長所短所を記述します。
ナイロン
長所
・比重は、サスペンド・フロートが存在
・糸のコシが程よいので扱いやすい←超重要
・糸が伸びるので衝撃が緩衝される
短所
・海水を吸収して強度劣化
・紫外線によって強度劣化
・根ずれに弱い（耐摩耗性が悪い）
・糸が伸びるので合わせが効きにくい
筆者の所感
・大多数の人がナイロンを道糸に使用しています。これを使っておけば間違いありません。
・ナイロンは、根ずれに弱いですが、道糸として使えば根と接触しにくいのでデメリットを回避できます。（ハリスは長めに取りましょうね）
・糸が劣化するので、大物がかかる可能性のあるフカセ釣りでは定期的に交換する必要があり、糸の材質の中で最もお金がかかります。（筆者は最低年2回交換します）
PE
長所
・比重は、サスペンド・フロートが存在
・強度が非常に強い
・糸が劣化しにくい
・糸が伸びないので合わせが効きやすい、当たりがとりやすい
・糸が細いので遠投が効く
・糸癖がつきにくい
短所
・糸にコシがなく操作しにくい（ライントラブルが起きやすい）
・根ずれに非常に弱い（ナイロンより弱い）
・糸が伸びないので衝撃が緩衝されない
筆者の所感
・フカセ専用のPEラインは、比較的コシがあるので扱いやすいです。ベテラン以外はフカセ（磯釣り）専用と銘打ってあるものを使用すると良いです。
・飛距離が出る＆あたりがとりやすいメリットを生かすため、遠投でのフカセ釣りに向いています。
・PEでフカセ釣りをしている人は、たまに見かけます。
フロロカーボン
長所
・耐摩耗性が高い
短所
・比重は、基本的にシンキングタイプ
・糸が硬いので巻癖が付きやすい（ライントラブルが発生しやすい）
筆者の所感
・フロロカーボンの道糸は、フカセ釣りには不適切です。
・フカセ釣りでのフロロカーボンを道糸に使うと、糸が硬いためラインメンディングがほぼ不可能となります。また、シンキングタイプしかないのもあり糸がさらに操作できません。
・フカセでフロロを道糸にしている人は知りません。筆者もやったことはないです。
道糸の比重（沈み方）について
糸の比重による分類も存在し、サスペンド（漂う）、フロート（浮く）、シンキング（沈む）の3種類があります。こちらも長所短所を記述します。
サスペンド
海水に漂う糸。比重1.1程度。
フロートとシンキングタイプ（後述）の中間でバランスが良い
長所
・ライン操作は可能
・ある程度の根は回避可能
短所
・風・2枚潮にある程度影響を受けて釣りにくくなる
筆者の所感
・筆者がメインで使用している糸です。
・悪条件下でも使用できるのがメリット。サスペンドタイプはオールラウンダーです。
フロート
海水に浮く比重の糸。比重1.05以下。
長所
・道糸が海水に浮くのでラインの操作性は抜群。
・道糸が海水に浮くので根を回避しやすい
短所
・風・2枚潮に大きな影響を受け苦しみやすい。
筆者の所感
・フロートは、近年流行のようです。様々な製品が存在します。
・風や2枚潮に弱いので、釣りにくい条件をより難しくすることになります。一方、釣りやすい条件では、より簡単に釣りができます。
・良い天候・条件を選んで釣りに行く人にはベストマッチした糸だと思います。
シンキング
・海水に沈んでいく比重の糸。比重1.75程度。
長所
・風・2枚潮の影響を最も受けにくい
短所
・糸が沈むのでラインの操作性が悪い
筆者の所感
・糸が沈んでいくため、ライン操作が難しいのでフカセ釣りには向きません。
・上記の理由からか、磯釣りと銘打ってある道糸でシンキングの製品は全く見かけません。
糸の強度について（ハリスも同じ）
フカセ釣りで使う糸は、１号、1.5号等、”号”が単位になっています。”号”は糸の直径を定めた単位です。なので実際糸の強度がどれくらいあるかは”号”を糸の強度に換算しないとわかりません。糸の強度は、ld(ポンド）で話すとわかりやすいので、この単位を使います。
1lbは、約450ｇです。→1lbの糸は450gまでの荷重に耐えることができます。
糸の強度(lb)は、”号”×4 で求めることができます。（0～5号の範囲）
例：1.5号の糸 × ４ ＝6 lb
1lbは、450gなので、
6 lb × 450g =2.7 kg の荷重に耐えることができます。
※製造のムラや糸に傷があると耐えられる荷重が一気に低下します。
下記にフカセ釣りでよく使う号数と糸の強度の換算表を作成しています。
まとめ
このページでは道糸の基本的な性能として糸の材質、糸の比重、糸の強度について説明しました。
フカセ釣りでは、道糸はナイロンかPEを使用しましょう。糸の比重は、フロートかサスペンド。好みを選択してください。
糸の強度は、号数×4でポンドとして算出できます。自分が使うべき糸の強度の決め方は別記事で解説予定です。
記事を読んでいただきありがとうございました！
