コマセの役割について
コマセ(撒き餌)とは、魚を寄せるために海にまく餌のことです。コマセを海に撒くことで魚をコマセに集める役割があります。コマセを使う釣りには、サビキ釣り、カゴ釣り、ウキフカセ釣りなどが挙げられます。ウキフカセ釣りで使う撒き餌は、オキアミのブロックに集魚剤(乾燥餌)を加えることが一般的です(下記写真)。集魚剤により、コマセにいろいろな特徴を持たせることができ、対象魚の特性や釣り人の好みに合わせる事ができます。コマセの性能を理解して自分の好みのコマセを作り、釣りを楽しみましょう。※地域によっては使用できる餌に制約があるので確認してください。
写真 左:乾燥餌① 中央:乾燥餌② 右:冷凍オキアミ3kg
コマセの特徴(性能)について
・集魚性
・遠投性
・拡散性
・比重
・増量性
・視認性(濁り)
これらの性能について説明します。
集魚性
魚を集める性能です。視覚、嗅覚などに訴えかけ、魚を寄せます。集魚性が高すぎると、餌取り(小魚)も多くなり問題がでてくる場合もあります(特に夏場)
集魚性を高める具体的な原料は、アミノ酸、押し麦等の餌、貝殻が該当します。
遠投性
コマセをより遠くに投げられる性能です。粘り気やコマセの重さによって増減します。粘り気があると、後述のまとまり性能が高まりますが、拡散性が低下します。
内容物やコマセの作り方でも遠投性能が変化します。海砂や塩が入っているもの、粒子が小さいものが遠投性が高いことが多いです。
拡散性
コマセが水中でしばらく団子状か、それともすぐばらけて広がるかの性能です。遠投性能にも直結します。コマセが団子状にまとまれば遠投性能が向上する一方、コマセがばらければ広範囲の魚を寄せることができます。パン粉やヌカ類、加える海水の量が大きく影響します。
比重
コマセの沈下速度に影響を与えます。 比重が小さければ上層で拡散し、大きければ底層で拡散します。比重は砂等の内容物によって変化します。
底付近にいることが多い黒鯛には、高比重のもの。表層~中層にいるメジナには軽い比重のものが使われることが多いです。
増量性
コマセの量を増やす性能です。安価に撒き餌の量を増やすことができ、釣りの継続時間を長くできます。
増量性を高める原料はヌカ・オカラです。
視認性(濁り)
撒いた撒き餌が釣り人から見やすいかどうかです。撒いた撒き餌に合わせて仕掛けを入れやすくなるうえ、撒いた撒き餌の流れている方向がわかると、潮の流れがわかり、海況を理解しやすくなります。初心者さんは重視したほうが良い性能と思います。
どんなコマセを作るのがいいの?
結論から言うと、対象魚があっている乾燥餌を使えば大きな間違いはないと考えています。釣具店では、主にグレ・チヌ・マダイの乾燥餌が売られていますから、地域で釣れる魚の絵が描かれている乾燥餌を購入しましょう。
どんな釣り場かわかっているのであれば、対象魚とその乾燥餌の特性を合わせておけばより間違いが無くなります。例:遠くで釣れる釣り場なら”遠投”を謳う乾燥餌を使う
また、前章の一部で記載しましたが、全ての性能が高いコマセは存在しません。時には性能の低い撒き餌が活躍する場面もあります。その点は認識しておきましょう。
まとめ
コマセの役割と性能について解説しました。
コマセは、海に撒く餌の事で撒き餌の近くに魚を寄せる役割があります。
コマセには様々な性能があり、全ての性能が良い撒き餌は存在しません。釣り人の好みで乾燥餌を加えて性能を取捨選択することになります。
乾燥餌は、とりあえず対象魚を合わせれば大きな間違いはありません。
次章、コマセの作り方・投げ方は別記事作成予定です。