フカセ釣りにおいて、何気なく使っているサルカン。サルカンを付ける、付けないってどうやって考えればいいのでしょうか?その疑問についてサルカンの基本から解説します。
サルカンや直結接続が必要になったわけ
結論から言うと、2種類の材質の糸(ナイロン・フロロカーボン)を組み合わせることが釣果アップに繋がったからです。
ナイロン糸は扱いやすいですが、根ズレに弱いという欠点があります。
一方、フロロカーボン糸は根ズレには強いですが糸自体が硬いため、扱いにくいという欠点があります。
→扱いやすいナイロンを道糸に、根ずれに強いフロロカーボンをハリスにすることでお互いの長所を生かそうという考えが生まれます。
→この考えを実現するには、ハリスと道糸を接続する必要が出てきます。
→接続の方法として、ハリスと道糸の間にサルカンを使うスタイル、もしくは直結するスタイルが誕生し、現在に至ります。
サルカン使用と直結でのメリット・デメリット
サルカンを使用するメリット
①ハリス・仕掛け類を交換しやすい
サルカンと糸の結びは、簡単なものが多く、慣れれば10秒でハリスを結べます。
場所にもよりますが、ラインに傷が入ることはよくあり、ハリスを交換することは多いです。
②糸よれの軽減
糸は、巻き癖がついている場合がほとんどですが、サルカンを使うとサルカンが回り、巻き癖を少し軽減してくれます。
③高切れの防止
サルカンを使うと、結び目が2つできます。2つの結び目のうち、ハリス側の強度をわざと落とす(ハリスを細くする等)と、根掛かりした際、ハリスのみ切れて、サルカンより上の仕掛けを失わなくて済みます。
サルカンを使用するデメリット
①仕掛けが重くなる
サルカンの材質は基本的にステンレスなので重量があります。近年流行りの浮力0程度のウキ使用時は、サルカンの重さでウキが沈んでしまう等、邪魔になります。
②結束部(結び目)が増える
直結では、結び目が一つなのに対して、サルカンを使うと結び目は2つになります。結びの強度が安定しない人は、強度が弱い部分ができる可能性があります。
サルカンが有利な場面
デメリットが限定的なので、基本的にはサルカンを使う方が良いです。
魚とのやり取り時や根掛りなどでハリスに傷が入ることは多いです。この後、ハリスをきちんと変えておかないと、次に大物が掛かった時に高確率で切れます。(筆者も多くの失敗経験あり)ハリスを簡単に交換できるというのは、大きなメリットです。
結びが苦手な人はしっかり練習すれば大丈夫です。やればやるだけ上手になりますよ。結び方は別記事作成予定です。
直結が有利な場面
全遊動の場合、仕掛けを極力軽くしたい場合、釣る魚が見える程度まで浮いてきている場合(湧きグレ等)に強みを発揮します。
全遊動で釣る時、浅いタナを釣る時は、撒き餌とサシエの沈下速度の違いは極力なくしたほうが釣りやすく、仕掛けはゆっくり落とした方が釣果に恵まれることが多いです。
サルカンがあると、刺し餌よりもサルカンが先に沈んでサルカン先行になってしまう場合があり、浅いタナでは当たりが取れなくなったり、遅れる可能性があります。
まとめ
道糸とハリスと接続方法に、サルカンを使うか、直結にするかについての判断の仕方を記載しました。
結論は以下の通りです。
軽い仕掛けを使って極力ゆっくり沈めたい場合は直結を使用する。それ以外の場合はサルカンを使用する。となります。